老眼の治療方法 | 老視を治す手術・トレーニング・老眼鏡等による対策
加齢に伴い多くの人が悩まされる老眼(老視)。「一度老眼になると治すことはできない」と考えがちですが、現在では手術による治療の他、老眼を治すための様々な方法があります。普段から視力の低下で生活に支障を感じている人は、対策を検討してみると良いでしょう。
今回は、手術やトレーニング、老眼鏡等による老眼の治療方法についてご紹介します。
老眼の治療方法
老眼とは、加齢による目の老化現象であり、誰にでも起こる症状です。目の水晶体が柔軟性を失い、毛様体筋が衰えることでピント調節機能が低下して、上手くものを見ることができなくなります。
こうした老眼の治療方法として、手術や、老眼鏡・老眼用コンタクトレンズ、目のトレーニング等があげられます。症状の度合いやライフスタイルに合わせて、自分に合った治療方法を選択するようにしましょう。
手術による老眼の治療
近年では、医療技術の進歩によって、様々な種類の老視を治す手術が行われるようになってきました。代表的な治療方法には下記のようなものがあります。
老眼レーシック手術
老眼レーシック手術とは、レーザーで角膜を削ることで目の屈折率を矯正し、網膜上でピントを合わせやすくする治療方法です。眼鏡なしで、ある程度遠くも近くも見ることができるようになります。
老眼レーシック手術には、モノビジョンレーシックと遠視レーシックの2種類があります。モノビジョンレーシックは、左右の目の視力に差をつけることで、近くも遠くも見えるように調整する方法です。遠視レーシックは、通常の近視矯正レーシックとは逆に、凸状に角膜を削ることで近くにピントを合いやすくします。

眼内レンズ
目の中の水晶体を摘出して、代わりに眼内レンズを挿入する治療方法です。眼内レンズ(多焦点レンズ)は、遠近両方にピントが合うよう設計されており、眼鏡なしで遠くも近くもある程度見えるようになります。また、加齢に伴いほとんどの人がかかる白内障の改善にも効果があります。
手術後は、見え方に慣れるまで数週間~数か月の時間がかかります。また、薄暗い場所で細かい文字を読む際などは老眼鏡が必要になることもあります。
アキュフォーカスリング
レーザーで角膜を削り、そこに「アキュフォーカスリング」という特殊なリングを角膜内に挿入することで老視を治す方法です。この手術を行うと、眼鏡なしでも近くが見やすくなります。
効果は半永久的ですが、見え方に慣れるまで数か月を要する場合があります。また、手術後の経過が良くない場合には、リングを除去しなければならないケースもあります。
CK(伝導性角膜形成術)
CKは、角膜の周辺部に高周波を照射して、組織を変形させることで見え方を矯正する手術です。レーザーやメスなどを使わず、角膜中央部に触れることがないため、安全性の高い治療方法とされています。
ただし、手術後は時間の経過とともに効果が弱まり、再手術が必要になることがあります。
こうした手術による老眼の治療にはリスクが伴い、目や身体の状態によっては受けられないことがあります。事前に医師とよく相談し、内容をしっかりと理解した上で、自分に合ったものを選択することが大切です。
老眼鏡・コンタクトレンズによる矯正
老眼で手元が見にくい場合などに、真っ先に思い浮かぶ対策は、「老眼鏡の使用」ではないでしょうか。現在では、近距離を見やすくする単焦点レンズだけでなく、中・遠距離も見ることができる「多焦点レンズ」を使用した老眼鏡も増えてきています。
多焦点レンズは、老眼鏡をかけたり外したりする手間が減りますが、一枚のレンズで複数の距離にピントを合わせるため、レンズに境目があり、見え方に違和感を感じる人も多いようです。
また、遠近両用のコンタクトレンズを使用する方法もあります。コンタクトレンズにはハードタイプとソフトタイプがありますので、自分に合ったものを選択するようにしましょう。

手軽にできる老眼対策
上述したように、老視は加齢による「目の老化現象」です。目の老化を抑えるためには、体の他の部位と同様、生活習慣の改善が欠かせません。
目の酷使を避けることはもちろん、目のトレーニングや、目にいい食べ物を積極的に摂るようにして、老眼の改善を心がけていきましょう。
ブルーベリーのサプリメントや、蒸しタオルを使った目のリラックス方法、ツボ押しなどの対策も手軽にできて便利です。
まとめ
今回は、老眼(老視)を治す方法として、手術やトレーニング・老眼鏡等による対策についてご紹介しました。
老眼によってものが見えにくくなり生活の質が下がると、気持ちも暗くなってしまいがちです。普段から不便を感じている場合には、医師とよく相談の上、自分に合った治療方法を検討するようにしましょう。